SLEEP

朝のダルさは休日の寝だめが元凶だった!? 疲れない睡眠の摂り方

img_81

寝だめは疲れの原因になる!?

土日にたくさん寝て「寝だめ」をしておき、平日の過酷なスケジュールをこなしているという人もいらっしゃるかと思います。しかし、この「寝だめ」という方法、かえって身体に疲れをためてしまうことをご存知でしょうか。

 

平日は忙しくてあまり眠れない代わりに、ゆとりのある休日に長めの時間を睡眠にあてるというのは、一見、睡眠時間のバランスを保っているように思えます。よく寝た次の日はあまり眠らなくても活動できるという感覚も相まって、理にかなっていると感じるでしょう。

しかし、残念ながら睡眠を貯蓄することはできません。たとえ総計して睡眠時間が同じ量だとしても、入眠時刻と起床時刻が変動すれば睡眠のサイクルが狂ってしまいます。このサイクルはコンディションを大きく左右するものなので、睡眠時間が大きく変動しただけで身体の調子を崩してしまうことになるのです。

 

週明けのだるさは寝だめのせい

例えば平日は6時に起床している人が、日曜日は10時まで眠ったとします。すると体内時計が4時間後退するので、その分だけ夜眠くなる時間が遅くなります。そして月曜日、またいつも通り6時に起床しようすると、身体は前日に10時まで眠っていたことを覚えているため6時起床が早起きだと感じ、週始めから身体がだるく憂鬱な気分で過ごすことになるのです。これがよく言われる「ブルーマンデー」の仕組みです。

週の前半は、身体が遅れてしまった体内時計を戻そうとするために疲れが溜まり、ようやく週の後半で身体が慣れてきたと思ったら、また週末になり「寝だめ」をするので体内時計が狂ってしまう。これを毎週繰り返すのが、「寝だめ」生活のサイクルです。どう考えても効率がいいとはいえません。

 

ちょこっと早く横になるだけでOK!

では、どうしたらいいのでしょうか。方法はいたって簡単、「寝だめ」を回避するためには、普段より15分~30分早く横になるだけで十分です。何も難しいことはありません。数十分だけ早く寝ればいいということであれば、家に帰ってから一息ついている時間を短縮すれば何とかなるでしょう。

たった数十分、早く眠るだけでも疲労物質を余分に返すことができますので、だいぶ身体がすっきりするはずです。週末の寝だめの時間も徐々に短くすることができるでしょう。最終的には、週末も平日と同じ時間に起きることができるようになるのが目標です。そうなると、寝坊でつぶれてしまっていた土日の充実度も確実に変わります。

 

img_82

適切な睡眠時間を知ろう

自分に合った睡眠時間を意識することも大切です。

成人男性の平均的な睡眠時間は6時間から8時間と言われていますが、必要な睡眠時間は、年齢とともに変化し、個人によっても大きく異なります。

脳波を用いて客観的に夜間の睡眠時間を調べた研究では、睡眠時間は25歳で約7時間、 45歳では約6・5時間、65歳では約6時間というように、成人してからは20年ごとに30分程度の割合で夜間睡眠時間は減少することが示されています。

 

自分の睡眠時間が足りているかどうかを知るための手段として、日中の眠気の強さを確認する方法があります。

昼食後にある程度の眠気を感じることは自然なことですが、昼過ぎ以外の時間帯でも強い眠気におそわれる場合には、睡眠不足の可能性があります。日本人の勤労者を対象とした研究では、睡眠時間が6時間を下回ると日中に過度の眠気を感じる人が多くなることが示されています。

 

睡眠不足は飲酒運転と同じ!?

睡眠不足は、疲労や心身の健康を損ねるだけでなく、仕事の作業能率を低下させ、生産性の低下や事故の危険性を高める可能性があります。

人間が十分に覚醒して作業を行うことが可能なのは、起床後 1213時間が限界。起床後15時間以上では酒気帯び運転と同じ程度の作業能率で、起床後17時間を過ぎると飲酒運転と同じ作業能率まで低下することが成人男性を対象にした研究で示されています。

睡眠不足が連日続くと、作業能率はさらに低下する可能性があります。もし、仕事に問題を起こすほどの眠気がある場合には、睡眠時間を延ばす工夫が必要です。

睡眠不足による生産性の低下が、残業を増やし、あなたの睡眠時間をさらに奪っているかもしれません。

ベストコンディションを実現するあなたに合った睡眠時間を見つけて、習慣化してください。

 

img_83

睡眠不足は肥満を引き起こす

ちなみに、睡眠不足は肥満のもとにもなりますから注意が必要です。

というのも、眠いとき、やたらと口に何か入れたくなりませんか。眠い午後の時間や徹夜の最中、ケーキやチョコレート、ラーメンなど脂っこいものが食べたくなってしまうのは、実は生理現象として全く不自然ではありません。

 

脳は眠気によって覚醒レベルが低下すると、食後の午後や夜中など、実際には空腹ではないのにも関わらず、エネルギー不足だと判断してしまいます。すると満腹を感じるレプチンという物質が減り、次に食欲を生むグレリンというホルモンが上昇します。

脳はこのふたつの物質を使って「空腹である」と思い込ませ、エネルギーを新たに摂取させるのです。エネルギーが十分に足りているのに食べてしまうので、食べた物は身体の中で消費されることなく蓄積され、結果として体重増加につながってしまいます。

 

「眠い」=「疲れている」、だから何かしら食べれば元気が出て目覚めるのではないか、と思っている方も多いかもしれませんが、それは勘違いなのです。睡眠不足ゆえの疲れは寝ることでしか回復できず、食べることで元気になることはありません。

 

深夜の2時~4時は代謝のゴールデンタイムと言われています。ストレスホルモンとして知られるコルチゾールという物質は、眠っている間に体内の脂肪をエネルギーに変えてくれます。このコルチゾールが深夜の2時~4時にもっとも分泌されるのです。

この時間に起きていると、同じ量のカロリーを摂取していても体内の脂肪がエネルギーに変えられることなくそのまま体内に蓄積されるので、肥満の原因になります。

 関連書籍のご案内

記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください。