MENTAL

正しいメンタルヘルスできていますか?ストレス解消のカギ「4つのR」

「明日に疲れを持ち越さないプロフェッショナルの仕事術」(著:渡部卓)より

ストレス解消のためには「4つのR」が決め手

Man relaxing in his chair and enjoying the view from office window

ビジネスパーソンのみなさん、きちんと休息はとっていますか?

日本人が休み下手なのは、休むことに罪悪感を覚えてしまうというのが大きいです。
さらにもう一つ、休んでも何をしたらいいか分からない、休み方を知らないということもあると思われます。

本当にうつ症状の人とうつではないけれど疲れているビジネスマンでは、休み方に対するアドヴァイスも違ってくるので、ここではうつではないけれども疲れているビジネスマンへの休み方についてご説明します。

そこで大事なのが、「4つのR」
この疲れをとるための休息方法、「4つのR」をぜひとも覚えてください。

4つのRとは

 

・リラクセーション

・レクリエーション

・レスト

・リトリート

このRを頭文字にした単語です。

 

リラクセーション、レクリエーション、レスト、リトリートの4つの休息方法

wellbeing & tree concept - smiling young suntanned blond woman sitting under a tree,closing eyes enjoying freshness,natural summer daylight,view from above

・リラクセーションとは、神経を休めること。頭痛や不眠、イライラは自律神経のアンバランスが原因です。緊張を司る交感神経とリラックスさせる副交感神経のバランスを整えるのがリラクセーションです。
これにはアロマセラピーや腹式呼吸、瞑想などの効果があるといわれています。マインドフルネスは実に多くの方が実践されています。

・レクリエーションは、文字通り、遊ぶ、楽しむ行為です。これには笑ったり泣いたりして感情を解放する行為も含まれます。要するに気分転換による心身のリフレッシュです。運動や釣り、キャンプ、映画鑑賞、カラオケなどをするとよいでしょう。ウクレレのような楽器演奏の趣味も、レクリエーション効果があります。

・レストは、肉体をしっかり休めることです。睡眠やマッサージ、スパ、温泉保養などが当てはまります。

・リトリートとは、普段とは場所を変えて、非日常に身を置き心身を養生することを指します。旅行やリゾート保養、森林ウォークなどです。昨今は地方でも、民泊などの広がりが期待されていますので、週末に田舎暮らしを体験したり、欧米のように週末別荘暮らしを実現することができます。

 

森林を活用したメンタルヘルス

Coffee. Coffee Espresso. Cup Of Coffee

先の「リトリート」に最適なのが森林ウォークです。森林に親しむことの心身への恋影響は、日本の学界でも次々に発表されています。ドイツでは、クナイプ療法などの森林療法は医師の指導が伴えば保険が適用されるほどの歴史があります。

具体的には、森林ウォークや植林、間伐体験などを通して、ストレスマネジメントやメンタルヘルス改善、社員間のコミュニケーション活性、メタボリック改善などが期待されています。
森林療法では、自律神経や唾液を用いたストレス変化を実証的に測定しており、交感神経優位の緊張した状態から脱するための癒しの効果が明らかになっています。また、森林を歩くことで、自分自身の視野が広がっている点でもお勧めです。メンタル面で疲れている人は、価値観や仕事観、人生観に偏りがあることも多く、森林に入ることで自分を広い視野から見直すことができます。

推薦したいエリアとして、「森林浴発祥の地」である信州木曾上松の赤沢自然休養林、長野県飯山市に点在する湿原や湖沼をたどる斑尾高原と鍋倉山麓一帯のブナの天然林地帯、長野県信濃町の黒姫高原、山梨県清里高原清泉寮周辺の森、群馬県草津温泉中沢ビレッジ周辺の森、軽井沢のレイクガーデンなどがあります。

森林フィールドで企業研修を企画するときは、これらの経験のある市町村の観光化の担当者に相談するのがお勧めです。職場でのうつ病リスクが日々高まる中で、森林という自然の恵みを感じながら健全な息抜きをしていくことは大切です。そこまでいかずとも、森林ウォークであれば首都圏近郊の低山や都内の大きな公園でもできることなので、ぜひ散歩の延長でトライしてみてください。

 

ストレス解消の「マイリスト」づくり

Blurred hand touching wheat spikes with her hand at sunset

「マイリスト」というストレス解消リストを作成してみるのも、効果的です。ですが、このリスクに多くの方が、アルコール、たばこ、ギャンブル、ゴルフ、女性であれば食べ歩きやアルコール、買い物、おしゃべりという答えをしがちです。

これらは確かに一時的に効果がありますが、頼りすぎると、逆にストレスの原因となり依存状態にもなりかねません。ですから固定させてしまうのはお勧めできません。これ以外にストレス解消としてやってみたいものを、「4つのR」を意識しながらリストアップしてみてください。

なかなか思いつけないという方。そんな方は、あなたが学生のころに夢中だった趣味、あなたが元気が出る場所、癒される曲、夢中になった漫画や小説、映画、一人で行ってよかったレストランや喫茶店などを思い出してもらえればよいと思います

・マイ・ソング
・マイ・プレイス
・マイ・カラー
・マイ・フレーズ
・マイ・ピクチャー
・マイ・グッズ
・マイ・ウェア
・マイ・ブック
・マイ・レストラン

etc……

これらの場所やアイテムは、自分だけの「癒しのマイアイテム」です。癒しのマイアイテムは、リセットボタンである、元気の源です。

折れない心をつくるには、心そのものをしなやかにするだけではなく、折れかかった心をセルフケアすることも大切です。
癒しのマイアイテムを増やして、癒しのマイリストを持つのです。
リストのアイテムがたくさんあれば、それだけ疲れというリスクに対して安全ネットが十分にあるということです
みなさんも「4つのR」を念頭に、自分だけの癒しのマイリストをつくって、効率のよい休息をとるように心がけてみてください。

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