MENTAL

過大評価が仕事のパフォーマンスを上げる!仕事と自信の関係とは?

「はたらく人のコンディショニング事典」(著:岩崎一郎、松村和夏、渡部卓)より

 

「謙虚さ」という美徳

 

「自分に自信がある方は挙手をお願いします」と言われ、何の躊躇もなく手を挙げられる人はどれだけいるでしょうか?

きっとそれほど多くはないでしょう。

日本人にとって美徳とされている謙虚さ。

仕事ぶりを評価され表彰されたとしても、「自分なんて大したことはない」「もっと他 に才能のある人がいるんだから」なんて、少なくとも表面上は謙虚な姿勢をとるはずです。

過大評価が良いパフォーマンスにつながる

 

まわりから評価されたり褒められたりしても、多くの人は謙虚な姿勢をとるでしょう。

しかし、脳の中は違います。

どんなに謙虚さを演じていても、もともと人の脳には、「自分はデキる奴だ」と、自分を高く評価する傾向があるのです。

 

どういうことか、アメリカで行われたアンケート調査の結果を例に話を進めていきます。

高校生100万人を対象に、他の同級生と比べて、自分のリーダーシップをどの程度だと思うかを聞いたところ、70%以上が「平均以上」と回答。

平均以下と自己評価した人はわずか2%でした。

 

この結果を見て、「自分を過大評価するなんてはしたない」「自分には人に誇れることなんてない」と感じる方もいるかもしれません。

自分自身を自分で高く評価することは傲慢だ、と心にストップがかかり、なかなか高い自己評価をすることに抵抗を感じる人も多いのではないでしょうか。

 

しかし、心の持ち方で能力が変わるとしたらどうでしょう?

 

エジンバラ大学のジョンソン博士らによる電算シミュレーションを使った実験結果によれば、「自己の能力を過大評価する人は競合においてしばしば有利に働き、結果として集団のなかで優位になっていく」そうです。

実際、自分に自信があって考え方が前向きな状態は、脳機能を高めると言われています。

 

 

自信を持って過ごそう

 

自惚れたり謙虚さがなくなってしまうと、逆に脳機能は低下してしまうとも言われているので注意が必要ですが、自分を過大評価することは、決して悪いことではありません。

デキるビジネスパーソンになるのに必要な要素と言えるでしょう。

確かに、一流企業の経営者やその業界で成功したビジネスパーソンに「私はいつも自信がありません」などと言う人はいません。

自分に自信を持って仕事をしている姿はそれだけで輝いて見えますし、人を惹きつけます。

謙虚さは保ちつつも、まずは自分という存在に自信を持つことから始めてみましょう。

思い切って脳の仕組みに身を任せ、胸を張って毎日を過ごしてみてください。

いつの間にか仕事のパフォーマンスも向上していることでしょう。

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