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「読むだけ」じゃ意味がない!本の効能&地頭力が劇的に高まる読書術|鈴木ふみ奈の『道は開ける』

検証読みで、情報を分析し、自分の頭で考える

4つ目が「『多面的なモノの見方』を身につける 検証読み」。関連するテーマの本を、2冊同時並行で読んでいくんです。

すると、共通する部分や異なる部分が見えてきて、「あ、このテーマはベースとしてはこういうことなんだな」「このポイントは人によって意見が分かれるんだな」っていうのが大体つかめる。ただボーッと読んで受け入れるより理解も深まるし、記憶に残ります。

さらに、「これは本当に正しいのかな」「この点はいろんな意見があるけど、私はこう思う」って、自分で考えて検証する力が身につくんです。地頭力が鍛えられるんですね。

さっそく「検証読み」も実践したんですけど……お相手に選んだのがこちら、『京大読書術』! 東大・京大で、ちょうどいいかなと。笑

検証読みした結果は……似てるところはびっくりするぐらい似てるんですよ。

たとえば、京大読書には、「読書は、自分の入りやすいところから入るのが鉄則。知りたいことをまずウィキペディアで調べて、その分野をおもしろく書いている入門書や漫画とかを読んでおく」って書いてあって。これ、東大読書の「仮説読み」に当たる部分ですよね。

何の情報もなく読み始めるんじゃなくて、あらかじめヒントを集めておくのが重要なんだな〜と、強く印象に残りました。

 

議論読みで、本と対話し、アウトプットする

そして、本の知識を実生活に役立てるために必要なのが、「『ずっと覚えている』ことができる 議論読み」。ただ読みっぱなしじゃなく、本と議論、対話することで、記憶に定着させ、仕事や勉強に応用できるようになります。

“本と対話”ってどういうこと?って思ったかもしれませんが……この本には、自分なりの感想をアウトプットするだけで対話になる、とあります。本から与えられる情報をただ受け入れる、いわば“聞き役に徹する”んじゃなくて、得た情報をもとに自分で考えて、感想や疑問・意見をアウトプットする、いわば“返答をする”ことが本との対話になると。

「仮説作り」で付箋を書くのもそうだし、SNSで感想を発信したり、人と感想を言い合ったり、アウトプットの方法もいろいろありますよね。

「議論読み」では、特に役立つアウトプット方法が3つ紹介されてるんですけど……面白かったのが、「アウトプット要約」! その本の“帯コピー”を考えるつもりで、本全体を1行に要約してみるんです。

もちろん私、考えましたよ! ……いくぞ!

 

“誰でも読書で東大脳が作れる極秘マニュアル!”

 

はい! どうですか!? 恥ずかし〜!笑

みなさんがこの記事を読んで考えたコピーも、是非聞かせてください。笑

ちなみにこの本いわく、“東大生はみんな本の感想を議論するのが好き”らしくて。

ミス・ワールドに出たとき(連載第1回,第2回参照)、同じファイナリストで東大生の鈴木柚里絵ちゃんと仲良くなったんですけど、確かに、「このあと読書会だから」ってめっちゃ言うんですよ。「何するの?」って聞いたら、「本の感想を言い合って議論する」って。だから、本当に東大生がやってる読書術なんだなって思いました。笑

 

「得るものが多い本」を見つけるにはコツがある

以上、5つの読み方をざーっと紹介してきました。もっと具体的なやり方やテクニック、コツなどは『東大読書』を読んでいただくとして。

……今、読書したくなってませんか?笑

学んだテクニックを活かして、いっぱい本が読みたい!って気持ちになりますよね!?

この本のすばらしいのは、後半に、「東大流『読むべき本』の探し方」まで詳しく書いてあること! 自分にとって得るものが多い本を見つけるのにも、コツがあるんですね。

たとえば、「ベストセラーを選ぶ」。「なぜ今、この本が売れているのか?」を考えながら読むことで、世の中の今の空気を感じることができます。

前回の書評で取り上げた『センスは知識からはじまる』にも、「まず、普通を知ること」って書いてあったけど、それと一緒なのかなって。「王道を知って、流行りを知って、それらの共通点を見つけることで、広く受け入れられるものをつくれる」ってありましたよね。

「時代を超えて読みつがれている古典を選ぶ」ってところも、「物事の根本、ベーシックな部分を知るのが大切」って『センスは知識からはじまる』にもあったし、大切なことなのかなって。

そうやって見つけた「読むべき本」も、ただボーッと読んでるだけじゃもったいない。能動的に、対話するように本と向き合うだけで、得られるものが全然変わってくるんですよね。これから、たくさんの本と語り合っていきたいと思います!

 


〈今回の格言〉「本と対話しよう!」


▼今回の書籍

『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』
「仕事」にも「勉強」にも「読書嫌い」にも効くと大好評。マネするだけで、誰でも、どんな本でも「 1.速く読める 2.内容を忘れない 3.応用できる」東大流読書術!

▼このテーマに興味がある方へ

『必要な知識を15分でインプットできる速読術』
多忙な経営コンサルタントの、1日20冊読む速読術。本から得た知識を実生活に活かすための速読法(=整読)とは。かける時間は、1冊15分。必要なのは、紙1枚のフォーマットのみ!

『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』
1日かかっていた書類づくりが30分に。移動中にパワポが完成。本が1冊15分で読めて忘れない。インプット・アウトプットの効率が劇的に向上する7つのフォーマット!

『やるべきことがみるみる片づく 東大ドクター流やる気と集中力を引き出す技術』
東大ドクター流、「すぐやる人」「必ずやる人」「効率よくやる人」に変わる脳と体のメカニズム!4つの集中法を駆使して、先送り、ダラダラ、三日坊主から脱却しよう。

鈴木ふみ奈 Suzuki Fumina
1990年生まれ。埼玉県出身。オフィスポケット所属。愛称は「ふみにゃん」。
日本大学芸術学部音楽学科サックス専攻卒業。2009年より雑誌のグラビアを中心にタレント活動を開始。ミスFLASH 2011グランプリ。第3回「AKIBA TOKYO COLLECTION」グランプリ。ミス・ワールド・ジャパン2018ファイナリスト。趣味・特技はサバイバルゲーム、麻雀、読書、サックス、ピアノ、殺陣、ハイキック、ハンドスプリング。最新DVD&Blu-ray「Golden Smile」好評発売中。

【取材協力】
BOOK LAB TOKYO

Photo Coji Kanazawa

About the author

鈴木ふみ奈 

タレント・グラビアアイドル

1990年生まれ。埼玉県出身。オフィスポケット所属。愛称は「ふみにゃん」。
日本大学芸術学部音楽学科サックス専攻卒業。2009年より雑誌グラビアを中心にデビューし、現在はタレント活動10年目に突入。ミス・ワールド・ジャパン2018審査員特別賞受賞。趣味・特技は麻雀、サックス、ピアノ、殺陣、ハイキック。最新DVD&Blu-ray「Golden Smile」好評発売中。オムニバス写真集「世界一えっちなハローワーク」(一迅社)が7月17日に発売。

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