まだまだ若い30代!でも見た目と体の中は違います
30歳というとまだまだ若い世代に分類されます。特に最近では20代と変わらないルックスを保つことができ、見た目が若いので「中年」とは思えません。中年というとやはり40代~50代の人というイメージがあります。
しかし、30歳をすぎると、見た目はさておき、10代、20代のときと比べると体の中がいろいろと変化してくることは避けられない事実なのです。
「中年太り」というと40代~50代の人だけの話・・・と思いがちですが、そうではありません。実は30歳をすぎたころから体重が増え始めたり、おなか周りに脂肪がつき始めたりする人が多いのです。
驚きのスピードで基礎代謝量は減少していきます
30歳を過ぎたころからお腹周りに脂肪がつくなど、だんだん太ってきてしまう理由のひとつが、基礎代謝量の減少にあります。なぜなら基礎代謝量のピークは10代後半で、そこから徐々に低下していくからです。
10代の後半では、いくら食べても太らなかった人が社会人になって、少し太ってきているケースがあります。それは、学生時代には部活動などでしっかり運動をしていたのに、卒業して社会人になったことで、今まで運動をしていた習慣がなくなり、運動不足によるものが主な原因ですが、基礎代謝量が年々、減少していくことも原因のひとつなのです。
基礎代謝量がどのくらい減少していくのかを説明すると、体重70キロの男性の場合、20代の基礎代謝量は1日約1680キロカロリーですが、30代になると、約1560キロカロリーまで減少します。
20代と30代との基礎代謝量の違いは、1日だと120キロカロリーですが、1ヶ月にすると3600キロカロリー、年間にすると、なんと4万3800キロカロリーになります。
40代はもちろん、30代になっても10代、20代と同じような食事をしていたら、どんどん太っていくのは当然なのです。
30代は体調不良が始まる年代でもあります
また、体型の変化に従って、体調にも変化が現れ始めます。健康診断で行う血液検査などで、異常値が見つかり始めるのは33~35歳くらいが多いといわれています。
血液検査では、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTなど肝機能の数値や、クレアチニンなどの腎機能の数値、中性脂肪や悪玉・善玉コレステロールの血中脂質、空腹時血糖値などを調べることができます。
それぞれに基準値があるので、結果値と比較して異常を見つけることができるのです。
20代の頃には何の異常もなかった人でも、例えば暴飲暴食をしていて特にアルコールを飲む機会の多い人では、γ-GTの数値が基準値を超えていたり、血中脂質に高い数値が出やすくなったりしています。
血中脂質が高いと高脂血症などの生活習慣病になるおそれがあり、メタボリック症候群になっていく可能性があります。
メタボリック検診は40歳から74歳の男女が対象年齢になっているため、30代ではまだピンとこないかもしれませんが、メタボリックシンドロームとは、「メタボリック症候群・内臓脂肪症候群・代謝異常症候群」のことで、内臓脂肪が多い肥満であって、高血糖、高血圧、高脂血症などの生活習慣病が重なった状態のことで、油断していると30代でもメタボ予備軍になりうるのです。
食生活の見直しは早めがおすすめ!
年をとればとるほど体の機能は低下していくのですから、パフォーマンス向上のために食事を改善するのは、早いに越したことはありません。
仕事が忙しいとどうしても外食しがちで栄養が偏ってきます。ファーストフードやコンビニで手軽に食べられるものを購入する機会も多いかと思いますが、少しカロリーを気にしてみましょう。
今までにダイエットの経験がない場合はあまりカロリーに気をつけたことがないと思いますので、簡単に説明します。
例えば、パスタではソースによってカロリーが変わってきます。パスタは乾麺の状態で100グラムにつき378キロカロリー。小分けしてあるものでは、1人前を100gで1束にしているものが多いです。
パスタを茹でると水分を含んで250gくらいになるので、パスタのカロリーは100gあたり150キロカロリー程度になります。それは麺だけなので、ソースのカロリーを足したものがそのパスタのカロリーになるわけです。
パルメザンチースや生クリームなどの乳製品を材料にしているカルボナーラのソースは211キロカロリー。具がないためあっさりしていると思われがちなペペロンチーノは、オリーブオイルがメインなので意外と高めな182キロカロリー。
ナポリタンはケチャップメインの味つけで、こってりと食べ応えがあるものですが、168キロカロリーと低めになっています。
チーズやオリーブオイルなどを過剰にトッピングすれば、一食であっというまに600、700キロカロリーになってしまいます。
30代では基礎代謝が1560キロカロリーなので、何も考えずに好きなものを食べていては運動量と見合わずにカロリーオーパーしがちです。
健康を気遣って栄養バランスのよい食事を摂ることは、何か病気になってからではなく、予防できる今のうちから始めることをおすすめします。
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