FOOD

日本人だけのスペシャルな食べ物!? 古代の書物に載っている海草の謎。

世界中をめぐる著者が、現地の健康&食べもの情報を毎週お届けします。

 

札幌で買った中古の軽自動車で、南部アフリカをドライブ中のバガボンドです。

西アフリカの検問は恐喝まがいの犯罪集団だったものですが、このあたりの警察官はぱりっぱりの生真面目です。

つまり、嫌がらせのように融通が利きません。

検問ではナンバープレートのライトをチェックされ、そんなところにライトがあるものなんだと驚いていたら、

「ほらやっぱり灯かないじゃん」

罰金を要求されました。

お、おまわりさんっ、いま真っ昼間ですよ。真夜中ならいざ知らず、雲すらない青空なのに、必要ないじゃないですか、ライト!

しかも、そんなところの小さな小さな電球が1個切れているからと言って、2,000円の罰金は高いでしょう。ぜんぜん納得いかないです。ほかの車はみんな灯くんですか、ナンバープレートのライト?

ちょっと調べましょうよ。

あの車はどうですか?

そっちの車はどうですか、そうとうボロいですよ?

嫌がる警察官を引き連れて通りかかる車を一台一台調べましたが、どちら様もピカっと点灯。

ナンバープレートのない車まで灯くのです!(←どういうことっ! ナンバーなしはOKでライトなしが罰金とは、主客転倒じゃないですか!?)

………。

わかりました、ミジンコも納得していませんが多勢に無勢なので、罰金は払います。

とはいえ、賄賂の可能性も捨て切れません。

警察署内でクレジットカードで支払いましょうぞ!とゴネたら、希望通り警察署内のクレジットカード払いなのですから、グウの音も出ない拙者です。

ジンバブエのお話でした。

 

高級イモムシを食う少年。

 

打って変わって、ナミビアです。

ナミビア人のご家族が、これは高級品なのよ~と名物のイモムシをご馳走してくれまして、それはそれはとてもグロいものですから絶対に食べたくなかったのですが、そこは空気の行間を読む日本人。あら美味しい、ってばかりにバリバリたいらげまして、仕返しに……、じゃなくて、お礼にお味噌汁を作りました。

日本から持参した秘蔵の赤味噌に、乾燥わかめ。

「お口に合いますかどうか…」

謙遜しながら振舞ったら、

「なんですか、これ?」

「気持ち悪いんですけど(語尾上がる)」

容赦なく嫌な顔をするわけです。

ワカメと言います。海藻です。

「海藻はないわ~」

思いっきり眉間にシワを寄せて、いやいや感丸出しのご家族。空気を読むどころか、吸っている気配すらないわけで、そこんところ、ホント身も蓋もないアフリカの民です。

 

ワカメを好きになれない娘さん。

 

ワカメはですね、とても健康にいいのですよと、エビデンスをGoogle先生に伺ったら、限りなく真実に近づけた風の衝撃の事実を目の当たりにし、ナミビアファミリーに懺悔することになりました。

ごめんなさい、お腹痛くありませんか?

実は、海藻類は日本人しか食べられないのです。

海藻類は、我が日本民族の独占食材なのです。

試しにネットをご覧ください。

「海苔を消化できるのは世界で「日本人だけ」だった!」とか、「ワカメを消化できるのは、日本人だけ!?」とか、「海藻を消化できるのは、日本人だけって本当!?」etc…

もしかしたら、よくある煽りタイトルかもしれず、よくよく調べてみると、上っ面を追うのが精一杯のややこやしい話でして、限りなく嘘じゃないけれど真実とも言い切れない微妙なお話でした。

下に、猿でもわかるように説明してみましょう。

 

海草には、ある「特殊なモノ」が含まれています。

発音するのも面倒臭い固有名詞が付いていますが、猿用の授業ですから省略します。

この「特殊なモノ」が異常に頑固な奴でして、食べても分解できません。

「分解できない→海草は消化できない→まんま下痢」という、大胆な図式になるのです。

なんだ食べられないじゃんってことなんですが、世の中は広いものでございます。

「特殊なモノ」を分解できる、特殊なバクテリアが存在するのです。

正確に表現すると、そのバクテリアは、分解できる「すごい酵素」を持っているのです。

「すごい酵素」がポイントです。

その「すごい酵素」を持った某バクテリアがヒト様の胃の中に住んでくれれば、頑張って分解してくださいね、で話は終了なんですが、誠に遺憾ながら胃の中に存在しません。

なんだ、「すごい酵素」も意味ないじゃんってことになりそうですが、「すごい酵素を作る遺伝子」なるものを持っているバクテリアが発見されたので、ああ、ややこやしい。

発見場所は、我ら日本人の排泄物!

ここで猿のために1行でまとめると、海草のなかの特殊なモノを分解する酵素を作る遺伝子を持ったバクテリアが、日本人のうんちの中にいたってことです。

自慢じゃありませんが、大宝律令という法律書に記録が残っているくらい昔から、生わかめを食べ続けていたからか、いつのまにか特殊なバクテリアが胃の中に住み着いていたということです。

いまのところ日本人以外からそのバクテリアは発見されていないので、というより他の民族のうんちを調べていないというだけのことですが、「海苔を消化できるのは世界で「日本人だけ」だった!」とか、「ワカメを消化できるのは、日本人だけ!?」と、針小棒大に騒いでもいいかなって感じの昨今です。

決して侮れぬ、われらのうんち。

邪険には扱えません。

というわけで、ナミビアファミリーの皆さん、もしかしていまごろ下痢になってませんかね?

えーと、その黒いのはワカメです。

すみませんでした。

石澤義裕(いしざわ・よしひろ)
デザイナー。1965年、北海道旭川市生まれ。札幌で育ち、東京で大人になる。出版社勤務、デザイン事務所、編集プロダクションなど複数の会社経営の後、2005年4月より建築家の妻と夫婦で世界一周中。生活費を稼ぎながら旅を続ける、ワーキング・パッカー。世界中の生の健康トレンド情報をビジネスライフで連載中。