FOOD

第7の栄養素で、サビないカラダづくり!

世界中を巡る著者が、現地の健康トレンドを毎週お届けします。

植物の化学物質が、カラダを守る!

set of sports nutrition a white powder on the glass table

ご存知ですか?人間のカラダもサビます。

知らずしらずのうちに酸素と結びつき、酸化しているのです。通常、カラダのなかでは、酸化することで侵入した細菌を退治していますが、

  • 激しい運動
  • ストレス
  • 飲酒
  • 乱れた食生活
  • 睡眠不足

が原因となり、体内の「活性酸素」が増えすぎてしまいます。活性酸素は酸化する力が強いので、勢い余って体内の細胞をも酸化させてしまうのです。

それがカラダの酸化(サビ)です。

酸化は病気を引き起こす原因となり、肌のトラブルを招き、老化を早めます。

カラダのサビを防ぐのが、第7の栄養素と呼ばれる植物の化学物質「ファイトケミカル」。

自分で移動できない植物が、紫外線や酸化、虫などの外敵から身を守るために作り出した色、香り、辛味、苦味などの成分です。ファイトケミカルの強い抗酸化力がサビを食い止め、免疫力もアップ。健康にとどまらず、アンチエイジングや美容にも効果があります。

ナニを食べるか!?ファイトケミカルに訊け!

お昼にナニを食べようか。夕食はナニにしようか。

献立は、ぜひファイトケミカルに相談してください。

二日酔いやストレス、疲労回復、疲れ目、メタボ、生活習慣病、肌荒れや冷え性、体臭や口臭……。

カラダの不調や症状にあわせて、さまざまなファイトケミカルがあります。

【お酒】

Enjoying meal together.

接待の多いビジネスマン、あるいは飲まずにいられないお酒好きの人には、カレーライス。カレールーに使われているウコン(ターメリック)には、ファイトケミカルのクルクミンが含まれています。クルクミンが、アルコールの分解を助けてくれます。また、コレステロール値を低下させて、肝機能を向上。

発芽玄米も、お酒好きにオススメです。ミネラルやビタミンが豊富に含まれ、荒れた胃腸を整えます。

野菜好きの酒豪には、ブロッコリーの新芽や芽キャベツ。スルフォラファンが肝機能を高め、二日酔いに効果あり。またスルフォラファンはピロリ菌を退治するので、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防にもなります。スギ花粉による花粉症も抑制します。

【ストレス】

ストレスを感じたら、紅茶や緑茶、玉露、抹茶でひと休み。ファイトケミカルのテアニンが、ストレスを緩和。リラックス効果があります。また集中力が高まるので仕事がはかどり、安眠効果がやすらかな眠りを誘います。

【体臭や口臭】

臭いには、わかめ。

植物や海藻類、藻類に含まれている緑色の天然色素クロロフィルには、整腸作用とデトックス効果があります。コレステロールを抑え、ニキビ防止にも効果あり。

【疲労回復】

連日連夜の残業でダウン気味なら、にんにく、長ねぎ、玉ねぎ、にら、わさび、キャベツ、大根。ファイトケミカルのアリインが、疲労回復のビタミンB1効果を持続させ、滋養強壮。

【目の不調】

Frustrated young beard man massaging his nose and keeping eyes closed while sitting at his working place in office

目には、ブルーベリーやナス、黒豆。色素に含まれるアントシアニンが、疲れ目を解消。眼精疲労を予防します。

鮭、いくら、えび、カニも眼精疲労に効きます。赤色の天然色素アスタキサンチンの抗酸化力は、ビタミンEの約1000倍。網膜や脳にまで働きかけるパワーです。

また眼病予防として、ほうれん草やパセリ。緑黄色野菜の色素に含まれているルテインは、人間のカラダにもあります。

歳をとるにつれて減少しますが、体内で合成できません。目の健康のために、日頃からルテインのある食事を心がけましょう。

どうせ食べるなら、生活習慣病を防ごう!

日本人の死因の1位は「がん」ですが、心臓疾患と脳血管疾患をあわせると、血液の病気は「がん」に匹敵します。生活習慣病は、高血圧性疾患が一番多く、以下、高脂血症(コレステロールの増加等)、心疾患、がん、脳血管疾患と続きます。

ファイトケミカルは、生活習慣病の予防に効果があります。

【肥満】

fat man eat hamburger

メタボ気味なら、緑茶や紅茶。

テレビCMでおなじみのカテキンが、体脂肪を燃焼。ダイエットに効果があります。善玉コレステロールと悪玉コレステロールをコントロールして、生活習慣病の高血圧を予防。血糖値の上昇を抑えて、糖尿病も予防します。また緑茶でうがいすると、インフルエンザの予防になります。

【血液】

納豆。

納豆には、ナットウキナーゼと呼ばれるファイトケミカルが含まれています。血流の改善、脳梗塞や動脈硬化、心筋梗塞の予防。
コレステロールの上昇を抑えます。

コレストロール対策には、トマトやすいか、柿も効果があります。トマトケチャップやトマトジュースに多く含まれているリコピンが、血栓を取り除き、血流を改善。糖尿病や動脈硬化の予防にも効果あり。

血流の改善には、柑橘類の皮やすじにあるヘスペリジン。特に熟す前の青みかんがオススメです。毛細血管を強め、血圧の上昇を抑えます。

きのこやしいたけ、シメジ、エリンギ、まいたけ、大麦のβ-グルカンは、食後の血糖値の上昇を抑えます。

高麗人参の苦味やエグみのもとサポニンは、血行促進の効果があり、基礎代謝をよくします。

【胃潰瘍や十二指腸潰瘍】

めかぶ、もずく、こんぶのフコイダンは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となるピロリ菌を退治します。

女性には、赤ワイン、豆腐、生しょうが。

【肌のトラブル】

肌荒れには、赤ワイン。

レスベラトロールと呼ばれるポリフェノールの一種が、シミやくすみの原因を抑え、肌を若々しく保ち、老化を防ぎます。研究では、レスベラトロールによるマウスの長寿化に成功しています。ただ人間が長生きするには、赤ワインを毎日100本飲まなければならないそうです。さらなる研究成果が待ち遠しいですね。

肌のトラブルに、納豆、豆腐、油揚げ。女性は歳をとるにつれ、女性ホルモンのエストロゲンが減り、肌からうるおいがなくなります。更年期障害や骨粗しょう症を招きます。大豆に含まれているイソフラボンが、エストロゲンの代わりとして働いてくれるのです。女性特有の悩みに、イソフラボンが活躍します。

【冷え性】

生のしょうがに含まれているジンゲロールが、血行を促進。冷えを防ぎます。とうがらし、キムチ、ラー油、タバスコ、七味唐辛子にある辛味成分のカプサイシンは、エネルギー代謝を促進。カラダを温めます。

ファイトケミカルは、現在発見されているものだけでも1,500種類。分子構造レベルだと1万以上。第7の栄養素は、これからも続々と発見されるに違いありません。

今後の研究にも注目したいですね。

 

石澤義裕(いしざわ・よしひろ)
デザイナー。1965年、北海道旭川市生まれ。札幌で育ち、東京で大人になる。出版社勤務、デザイン事務所、編集プロダクションなど複数の会社経営の後、2005年4月より建築家の妻と夫婦で世界一周中。生活費を稼ぎながら旅を続ける、ワーキング・パッカー。世界中の生の健康トレンド情報をビジネスライフで連載中。

今、あなたにオススメ