FOOD

仕事中の気分転換のガムや缶コーヒーは太る原因になる?

「忙しい人の世界一シンプルな「食」習慣」(著:杉本恵子)より

食事に気をつけているとき仕事中の間食はしてもいいの?

毎日遅くまで仕事が終わらないビジネスパーソンにとっては、仕事中のエネルギー補給も実は重要です。

仕事中に思考が働かなくなったり、風邪でもないのにぼんやりして身体がだるくなるのはエネルギー切れを起こしている状態。そんなときは、すぐにエネルギーに変わるものを食べたほうがいいというサインです。

エネルギー補給のためにおすすめなのはドライフルーツ

Mix of dried fruit isolated on white background

おすすめなのはドライフルーツ。アスリートたちも、ドライフルーツは栄養素も豊富でエネルギーに変わる糖質が少ない量で補えるので、練習の合間にもよう摂取しています。

長くなった会議で、なんとなくメンバーの空気が沈滞してきたなと思ったら、本当ならリーダーがみんなにチョコやドライフルーツを配ってエネルギー補給をしてあげるぐらいのほうがいい。

そんな気配りが出来るリーダーが増えて欲しいと思います。

ただし、仕事中に間食を摂って、さらに家に帰ってからもお腹一杯ご飯を食べるような生活をしていると、どこかで身体と健康にしわ寄せがきてしまうかもしれません。

間食をしたら家では胃腸に負担のかからないものを

仮に18時ごろに残業に備えて何かを食べたとしたら、家に帰ってからはあまり食べないほうがベター。もし、軽くお酒を飲みながら一日の仕事を終えた気分に浸りたいのなら、野菜スープやお豆腐、あるいはメカブ、モズクなど胃腸に負担をかけないものがいいと思います。

また仕事中の間食も、できれば自然の素材に近いものを摂るようにします。腹持ちのいいクッキーは自然胚芽のものを選んだり、ヨーグルトなどストレスや疲れから胃腸を守る働きのあるものなら尚いいと思います。

やめたほうがいい間食はハンバーガーやカップ麺

Young woman showing her denial with NO on her hand

反対に、できればやめたほうがいいものはハンバーガーやカップ麺などの間食です。

もちろん時間がないときに食べることもあると思うので、絶対にダメだということではありませんが、もし食べるなら「食べた」という意識を持つことが重要。

特に意識なくハンバーガーやカップ麺を間食のたびに食べていると、それだけで本来の夕食のカロリーを摂取してしまっているのに、さらに家でも食べてしまっては身体に負担をかけることになるからです。

気分転換のガムや甘い飲み物ならOK?

ガムは小さな粒の大きさのわりに糖分を多く摂ってしまう

デスクワークを長時間行うビジネスパーソンは、デスクにボトルに入った小さなガムを常備していることも多いようです。

ガムそのものは小さな粒状なので、そんなに意識していないかもしれないのですが、実はガム1粒、1枚でもそれなりのカロリーがあります。

仮に板ガム1枚が10キロカロリーだとしても10枚噛めば100キロカロリーですから、一膳のご飯の半分以上を食べたのと同じ。

ガムを噛んで味がしている間は気がまぎれるのですが、味がなくなってくると、また口寂しくなり、つい時間を空けずにまた1枚というケースもあります。

卒論を書いていたある女子学生は、自分では食事に気を付けているつもりなのに全然体重が減らないと訴えていました。よく話を聞いてみると、パソコンに向かって卒論を仕上げながら、つい無意識でガムに手が伸びていたとか。

ガムは小粒だし、味がしなくなるので「まぁいいか」と思っていたみたいですが、味がしなくなるということは、それだけの分の糖分を摂取し続けていたということです。ある意味ではカップ麺やケーキなどよりも、まったく意識にない分だけ悪い影響を与えていたかもしれないです。

ここでも大事なのは、食べているという「意識」があるかないか。ガムや飴は習慣になっている人も多いので、その大きさの割には危ない(!)と思ったほうがいいでしょうね。

缶コーヒーの糖分の量はかなり多い!

Unhealthy food concept - sugar in carbonated drinks. Sugar cubes as background and canned drinks

糖分ということで言えば缶コーヒーも要注意です。350ミリリットルの普通の甘さの缶コーヒーでは10~15グラム(コーヒーショップで出てくる3グラムのペットシュガー5本分)の砂糖が入っています。

この筋だけではピンとこない人もいると思うのですが、自分でカップに入ったコーヒーを飲むときに、砂糖を大さじ1杯以上入れる人はあまりいないでしょう。

それなのに缶コーヒーでは平気で大さじ1杯以上の砂糖を入れた甘いコーヒーを飲んでいることになります。

そんなに甘いと「甘すぎる」という感覚になるものですが、缶コーヒーを飲むときは「冷たいもの」か「温かいもの」なので、どちらも甘さが気になりにくいというのが落とし穴。

常温で缶コーヒーを飲むと、思っている以上に「甘い」と感じるはずです。

警察官も缶コーヒーで太ってしまった!?

日本国中の警察官を対象にした生活習慣病のセミナーで、体格がいいという以上に「ちょっと肥満気味では?」と感じる肩がとても多いのが気になっていました。

そこで、警察官の方々の飲食に関する行動を調べてみると、署内に設置してある自動販売機で、一日に何本も缶コーヒーを買って飲んでいる人が結構いたのです。

昔は、署内で自分たちがインスタントコーヒーでつくって飲んでいたみたいですが、いつしかその習慣もなくなり、手軽な缶コーヒーに手が伸びていたというわけです。

自分でつくったものなら砂糖の量も調節できますが、自販機ではそうもいきません。

甘い缶コーヒーを大量に摂取することで生活習慣病予備軍が増えている。これではいけないと署内の自動販売機から缶コーヒーを全部外してお茶とミネラルウォーターだけにした署長さんもいたようです。

それだけハードルを設けないと、つい意識せずに飲んでしまうからです。夏場などはスポーツドリンクも要注意。多くの成分が入っているのに飲みやすいということは、それだけ糖分もはいっているということ。

とはいえ、熱中症対策にも有効なドリンクなので、アスリートなどはスポーツドリンクを飲むときは必ず水で割ってのむように気を付けています。

糖分摂取を意識することが大切

気分転換のため「意識」して甘いものを摂ることは、必要なことです。しかし、何かをやりながら無意識のうちに大量に摂ってしまうことは糖分のとりすぎになるので注意が必要です。

 

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