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便秘とサヨナラしよう!消化を助ける3つの菌とは?

「疲れやすい人の食事 いつも元気な人の食事」(著:柴崎真木)より

 

健康な人は、「便」も気にしている

 

Outdoor public restroom sign on wood over grass field in the national park.

 

健康な人なら、1日に1度はあるお通じ。きちんと毎日あるでしょうか?「毎日お通じがあるよ」という人でも、便の状態をしっかり把握できている人は少ないのではないでしょうか。日々バランスよく食べ、健康に気遣っているという人も、出ていくものには無関心という人も少なくありません。

 

当たり前のことですが、私たちが食べたものは体内で消化吸収され、吸収された栄養素を使います。身体に吸収された栄養素は、エネルギーや身体に必要な物質をつくり出すのに使われます。その反応の残り、つまり、不要になったものを身体の外に排泄します。これが「便」です。つまり、せっかく栄養バランスのよい食事をとっても、その食品に含まている栄養素が体内できちんと利用されなければ、栄養不足と同じ状態になってしまいます。栄養バランスに気をつけて食事をしたのに、それが無駄になってしまってはもったいないですよね。食べたものを使える身体にするには、きちんと消化吸収ができる身体にすることが大切です。

 

どんな状態の便がよい?健康的な便とは?

 

Bunch of Bananas on Grunge Wooden Background. Top View

 

それでは、きちんと消化吸収ができているかどうかを確認するツールには、どのようなものがあるのでしょうか。その指標のひとつが「便」なのです。

きちんと消化吸収できているか確認するのが排泄された便の状態です。便の健康状態は、色、大きさ、臭いで判断します。

食べたものがきちんと消化吸収された健康的な便は、やわらかいバナナ状で1〜2本分、黄金色であまり臭くなく、軽く水に浮いた状態のものです。反対に、あまりよい状態でない便は、固くて、細くなったり、コロコロの丸い状態で、量もあまりなく、色は黒っぽい茶、色で臭いもくさくなります。また、水分が多すぎて形にならない便もよくありません。

 

食べたものが便として排泄されるまでの時間は、12〜48時間といわれています。食べ物はまず口でよく噛み、噛むことで出る唾液に含まれる酵素によって、糖質の一部が分解されます。次に、胃では、胃液によってたんぱく質が一部分解されます。そして、十二指腸で膵臓から分泌される膵液によって、糖質、たんぱく質、脂肪を分解して小腸に送られ、さらに小腸の腸液によって大部分の栄養素を分解した後に、それらを吸収します。小腸で消化吸収しきれなかった栄養素や食物繊維を、大腸内にある細菌で発酵させて分解し、水分とともに吸収されます。残った食べかすと水分、腸内細菌が便となって排泄されます。

 

このように、いくつかの行程を経て消化吸収されるのですから、消化器官のどこかに不具合があると、必要な栄養素をきちんと吸収できていない可能性があるのです。

 

消化を助ける3つの菌

 

fresh homemade greek yogurt with colored stains and berries in glass cup on table mat with spoon, view from above, close-up

 

特に小腸や大腸の状態がよくないと健康的な便がでません。腸内には、大きく分けると、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つの菌が存在しており、それらがバランスよく働くことで腸の状態を整えています。

 

乳酸菌やビフィズス菌などに代表される善玉菌は、悪玉菌の働きを抑え、免疫力を高めたり、ビタミンの合成を助けたりします。悪玉菌は、食べかすであるたんぱく質を分解したり、善玉菌の働きを活発にしたりと、必要なものですが、増えすぎるとおなかの調子が悪くなったり、免疫力が低下したりします。

日和見菌はどちらか増えたほうに加勢をする菌で、よくも悪くも働きます。腸内の善玉菌の働きを活発にするには、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌をとることです。これらはヨーグルトだけでなく、納豆やみそ、ぬか漬けなど発酵食品でもとることができます。

 

また、善玉菌の働きを助ける食物繊維やオリゴ糖を一緒にとることで、善玉菌の効果が高まります。食物繊維は穀類や野菜、きのこ、海藻類をしっかりとることです。オリゴ糖は特別なものではなく、玉ねぎやアスパラガス、ごぼう、豆類、バナナなどの野菜や果物類、はちみつや牛乳、ヨーグルト、みそ、しょうゆなどにも含まれています。

 

その他にも、緊張やストレスでも胃腸の働きが弱まったり、水分のとりすぎや不足もよくありません。そもそも、消化の最初の段階である噛むという行為がおろそかになっていると、その後の消化吸収がうまくできないので、バランスがよい食事をしていてもなぜか調子がよくないということが起こるのです。

 

きちんと便をチェックして、いいコンディションを維持しよう!

 

Profile of a couple of man and woman breathing deep fresh air together at sunset

 

いかがでしたか?食べたものがきちんと使われているか、出てくるものを必ず確認したほうがよいですね。よくない状態のときには、食事や生活習慣などに問題がないか原因を考えましょう。早めに対処することで大きくコンディションを崩さず、自分の力をしっかり発揮し続けることができます。

便は身体からのお便りともいわれます。お便りをもとに自分自身の生活を見なおすことが大切です。

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