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20代から60代まで、年代別スキンケアを完全解説

「エグゼクティブになる人の若々しい顔のつくり方」(著:野々下一美)

年代別のスキンケアを知ろう!

 

Young man with moisturizer on the face

 

それぞれの年代に応じたスキンケアを知って実践することが、その年代にふさわしい若々しさを演出するためには必須です。今回は、年代別のスキンケアについて見ていきましょう。

 

意識の高さは女子レベル!20代のスキンケア

 

Confident young man keeping arms crossed and looking at camera with smile while standing against grey background

 

次のデータをご覧ください。20代男性のスキンケアに対する意識の高さは、女子並みなのがわかりますね。

 

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保湿・乾燥・ニキビといったスキンケアへの意識が高く、特に利用アイテムとしては、洗顔料に対して関心が高いことがわかります。

 

年代別の体質を考えると、20代は皮脂が多いので、そのことを理解したうえで化粧品選びをするとよいでしょう。皮脂が多いということは水分が少ないということになるので、水分の補給を重要視しましょう。

 

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また、ニキビ・吹き出物が、20代の基本的な悩みになっています。男性の皮脂分泌量は、女性の2~3倍と言われているので、ケアを怠っていると、年齢に関係なく、常に水分不足の状態になっています。肌理の細かいきれいな肌を維持しようと思えば、男性こそ、化粧水による保湿が大事になってくるのです。男性ホルモンが分泌されている以上、皮脂が多く出るのは仕方のないことです。

 

化粧品を選ぶときには、その効果と共にテクスチャー(触感)が大事になってきます。使い心地がよいと思わせるメンタルな部分も、化粧品はとても重視しています。

 

水分の補給に関しては、化粧水は、化粧水がその役目を果たすのですが収れん化粧水と保湿化粧水に分かれています。皮脂が多い方には収れん化粧水がオススメです

 

肌の老化は25歳ぐらいから始まるので、エイジングケアも意識しなければなりません。特に紫外線ケアは若い時期から必須となります。紫外線は子供時代から対処すべき問題なのですが、20代を過ぎるとターンオーバー(肌の生まれ変わり)が乱れやすくなるので、紫外線によるダメージが蓄積されて、シミになってしまう可能性が高いのです。

 

紫外線対策は早すぎるということはありません。40代でシミになってしまったものは、もうリカバーできないからです。

 

皮脂分泌はピークに。30代のスキンケア

 

CEO of a small company

 

30代は人生において一番皮脂分泌量が多い時期です。スキンケアは水分補給を重点にしましょう。新陳代謝による肌の生まれ変わりがうまくいくと、シミ・しわ・たるみ・くすみなどが発生しにくくなります。本来は何をしなくても、およそ28日周期で細胞が生まれ変わるのが理想的です。ターンオーバーによって古い角質が垢となって肌から剥がれ、シミの元となるメラノサイトも一緒に剥がれ落ちるのが理想です。ターンオーバーがうまくいかないというのは、古い角質の下に新しい角質が重なって、皮膚が厚くなったり、シミの原因となるメラノサイトが残った状態になります。

 

角質が剥がれ落ちるのがよいといっても、無理やり角質を取るというのでは逆効果になってしまいます。肌の奥から次の角質が出て来ていない状態で無理やり角質を剥がそうとすると、傷ついたりして「因幡の白うさぎ」状態になってしまいます。こうなると刺激がダイレクトに肌に届き、肌をますます傷めてしまいます。自然なターンオーバーを促すために、保湿力に優れた化粧水・クリームでしっかりした水分補給をし、パックやマッサージをときどき取り入れるのも効果的です。

 

また30代では「ミドル脂臭」という汗の匂いが原因とされる体臭が発生するので、注意が必要です。汗の成分は、水とアンモニアと乳酸からできていますが、匂いの原因となるのはアンモニアと乳酸で、これが酸素と結合して酸化したときに嫌な匂いが発生します。後頭部や耳の後ろなどがミドル脂臭の発生部位とされ、枕が臭いというのはこの匂いが原因です。

 

「ミドル脂臭」への対策としては、汗腺を鍛えるということが挙げられます。浴槽に41度ぐらいのお湯を張って、犬のように四つん這いになり、肘と膝で体を支える体勢をとると汗腺が鍛えられると言われています。

 

ここまでしなくても、汗をかいたらきちんと水で洗い流す、制汗シートをうまく使うということをしていれば、清潔が保たれるので匂いを防ぐことができます。

 

体臭や肌のテカリが気になってくる。40代のスキンケア

 

one man sweat stain transpiration in studio isolated on white background

 

40代になると、スキンケアよりも体臭(加齢臭)や口臭に関心が移ってきます。また、それまで自覚してこなかった症状として、肌のテカリが気になる年代です。

 

年齢別の肌の特性を考えると、40代に入ると皮脂の分泌も収まってくるのですが、水分量もグンと減ってきて乾燥が顕著になります。

 

20代30代に比べて、ターンオーバーも鈍くなりますので、保湿と肌荒れ対策は必至になります。髭剃り後のカミソリ負けやかぶれなどは、化粧水や乳液・クリームなどでしっかりケアしたいものです。

 

次のグラフからもわかるように、40代を超えると皮脂の分泌量も落ちてくるので、洗顔、化粧水の後に薄く油分を塗ることが必要になってきます。また、40代を過ぎると肌の水分量も激減しますから、水分を蒸発させないためにも油分が必要です。

 

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洗顔した後、新陳代謝が活発であれば、汗と皮脂によって、何もしなくとも自然にバランスのとれた皮脂膜が作られます。しかし、40代を過ぎると新陳代謝が鈍くなりますから、化粧水や乳液(またはクリーム)で水分と油分をサポートしてあげましょう。

 

化粧水の後の油分の補給が必要かそうでないかについては、個々人の体質(脂質の多寡)や空気の乾燥具合によって違ってきます。自分自身で普段よりも肌が乾燥していると感じたならば、オイルの補給が必要なのです。

 

加齢臭に気をつけたい。50代のスキンケア

 

Head and shoulders portrait of a mature businessman. Horizontal shot.

 

50歳を過ぎたら、加齢臭に気をつけましょう。加齢臭の原因は皮脂が酸化することによります。顔以外に皮脂が一番出やすいのは、背中の肩甲骨の間と胸の部分です。この部所をよく洗うことで、加齢臭はかなり防ぐことができると言われています。朝シャワーなどが効果的です。

 

50代の美容に対する意識は、圧倒的にヘアケアに集中しています。もっぱら気になるのは薄毛と白髪で、対してスキンケアに対する関心は非常に低いです。

 

元々が美容に対する意識が低く、男は外見じゃなく中身という時代背景で育ってきたので、無理もないところです。

 

しかし、実は日常において最もスキンケアに時間を割くべきなのが、この年代のはずなのです。20代のスキンケアの項で示した皮脂分泌量のグラフ、40代のスキンケアの項で示した水分量のグラフを見てもわかるように、皮脂も水分も分泌量がますます下がってきて、スムーズな新陳代謝で肌のみずみずしさを保つことは望みようがありません。シミやしわやたるみなどの肌の老化も、放っておいたらどんどん進んでしまいます。老化をさらに演出してしまう「法令線」や「ゴルゴライン」、「マリオネットライン」が形成されてくると実年齢以上に老けて見えてしまいますので、意欲的なケアが必要です。

 

今からでも遅くない!年代別の適切なスキンケアを始めよう

 

Several jars with creams. Various skin care cosmetic products. Skincare for men

 

いかがでしたか?それぞれの年代に応じたスキンケアの重要性を、ご理解いただけたと思います。自分の年代に適したスキンケアを行って、若々しく元気な肌をつくりましょう。

 

 

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